国産桧と国産杉のお話

木材は古来より、人の暮らしとともにあり、建築用材の他に家具・船・樽・楽器・彫刻・工芸品・箸などにも使われ、生活の隅々まで木でつくられたモノが浸透しています。また、木材には、調湿性、芳香や感触の良さ、温もり、衝撃吸収(安全性)などがあり室内に使うと快適性を高める効果があります。最近ではストレス軽減などの生理的・身体的・精神的な効果も明らかになってきています。

ここで、国産材の桧と杉の性質を紹介します。

桧は、伐採後も強度が増す不思議な性質で、耐久性・強度共にトップクラスです。特有の香りは心身をリフレッシュする森林浴効果があり、木の中心部分から発生するテルピネオールという成分で殺菌効果もあり、シロアリに強い特長を持っています。桧精油には97%のアンモニア臭を消せる実証結果も出ています。

杉は、空気を多く含み保温や断熱に優れています。湿気を吸収するため、夏でもサラッとした心地よさを感じます。
耐水性がありカビや腐朽に強い木材です。

4種類の木材を野ざらしにした実証実験画像です。(森林・林業学習館参考文献)

野ざらし4年後
野ざらし8年後

これをみると、日本で育ち、日本の気候風土にあった国産材の選択が、適していることがこの実験からわかります。

樹木は伐採され、木材として加工されたあとも、炭素を固定(貯蔵)し続けます。平均的な木造住宅で約6トン炭素を蓄えており、これは鉄筋コンクリートや鉄骨プレハブ住宅の約4倍に相当します。木造住宅を推進し、木材を活用したまちづくりを行うことは、地球温暖化の抑制に繋がります。

自然を育む、山や森の木を使って建てる住まいは、やはり木のにおいがして手に触れても優しく快適なものです。今一度、私たちの身近にある素材としての木材を、未来ある子供たちの為に見直してみませんか。

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